「選択的夫婦別姓」は女系天皇につながる?

 12月25日、政府は、第5次男女共同参画基本計画を、閣議で決定しました。
 それは2021年度から5年間にわたっての、男女共同参画について達成すべき目標などを示したものです。
 菅義偉首相は「女性が直面する具体的課題を一つ一つ解決していくことは全て(の人)が輝く令和の社会のために不可欠だ」と述べてもいます。

 けれども以前から焦点だった、選択的夫婦別姓(=結婚する夫婦が同姓か別姓かを選べる制度)については、後退していて、ただ「制度の在り方に関しさらなる検討を進める」と記すのみです。前回の、第4次計画には入っていた「選択的夫婦別氏」の文言も、削除されました。
 なぜなら自民党の右派議員たちが、「家族のきずなが失われる」などと言って猛反発したためでした。

 なぜ右派の議員は反対するのでしょうか。
 それは、彼らを応援する団体・日本会議の出版物から読みとれました。
 女性や女系天皇をまったく認めない日本会議や、そして右派議員たちは、もしも夫婦別姓の制度が世に広まったら、男女同権の意識が高まり、その結果、「女系天皇」を普通にみとめる空気ができ上ってしまう、と心配しているようなのです。だから、全員ではなくやりたい人だけが選べるという選択的な、夫婦別姓の制度さえ決してみとめてはならない、と主張しています。

 男系男子の天皇を継続する、という主張とは切り離して、ぜひとも生活者の目線で、「選択的夫婦別姓」のことは議論してもらいたいと思います。

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