近年、ニュースでも取り上げられる皇室の皇位継承(こういけいしょう)という問題、あるいは女性天皇、女系天皇といわれている問題について、いったいその何が問題なのか、ていねいに考えて、くわしく解説してみようと思います。小学生や中学生にも分かってもらえるように。
継承者 (けいしょうしゃ) とは、跡つぎ
令和の時代が、2019年5月1日から始まりました。
平成時代の天皇から皇位(こうい)が継承されて = 天皇の地位がうけつがれて、そこから始まった令和です。
天皇を「象徴(しょうちょう)」として形づくっている国は、世界の中でゆいいつ日本だけなんですね。お祝いムードはあまねく広がりました。
ただ皇位を継承することには、ある問題があって、それを解決するために、以前から議論もされてきているのです。
あえて分かりやすくいうと、女性が天皇になることに賛成か、反対かで意見がわかれて、答えが出ないままになっています。
このままだと、いずれ天皇家の跡つぎが(皇位の継承者が)、いなくなるかもしれない心配があるのです。これは問題ですよね。
いまは継承者はいる?
令和の次の時代へと、つながっていく皇位の継承者は、順番が決められています(令和2年現在)。
第1番目が、今上天皇(きんじょうてんのう)= 今の天皇の、弟である、だから天皇とほとんど年齢がちがわない、秋篠宮(あきしののみや)さま。
第2番目が、秋篠宮さまの長男で、中学生の悠仁(ひさひと)さま。
第3番目は、今上天皇の叔父にあたる、84歳の常陸宮(ひたちのみや)さま。という順です。
男子ばかりです。
この中で将来の現実的な継承者は、悠仁さまといわれています。
つまり悠仁さまたった一人しかいないわけで、さらにその先へも、うまく引きついでいけるのか? と心配されているのです。
愛子さまは?
上記のように、いまの継承者は男子ばかりです。
今上天皇の長女である愛子さまは、どうしてその順番に入ってないの?
といった意見は多くあります。
でも法律で、男子がつぐと、皇位の継承者は決められているのですよ。
赤ん坊は男女どちらが生まれてくるか分からないですから、男子だけがつぐ、と法律でしばっていると、将来もしも男子が生まれないと、天皇家の跡あとつぎはいなくなる。
そのため女子の皇位継承もみとめようと、これまで議論されてきたんです。天皇家の法律も一般の法律とおなじく、国会で話しあって変えられますから。