2005年には活発な議論があって、専門家たちから政府に一つの案が出されました。
そのあらましを次に記しましょう。
──もしも天皇家に男子が生まれない場合には、それに代わる男子を、天皇家と同じ祖先をもつ旧皇族(きゅうこうぞく・むかしは皇族だった天皇家の親せき、旧宮家ともいう)から、養子としてむかえる案があるが、そうすると約600年さかのぼった家の、子孫から来てもらうことになる。
しかし、その男子はすでに皇族をはなれ、一人の市民として暮らしているのだから、いくら天皇家の血筋だといっても、国民は、もはやその男子を皇族の一員として、親しみをもってむかえ入れられないのではないか。
それを考えると、やはり女性も、皇位継承者とするべきだろう。
今後は天皇の第一子(最初に生まれた子)を、男女を問わずに継承者と決めて、その形を、この先も受けついでいくのが良いのではないか。
──といった提案でした。
これには反対派がはんぱつしましたが、全国的に大きな話題になりました。その提案をめぐって国会でも議論は始まるのかと思われました。
ところが、そのすぐあと、秋篠宮家に悠仁さまという男子が誕生されたため、この女性天皇をみとめる議論は、うやむやになってしまったのでした。
そしていまだに女性天皇についての意見は、賛否がおり合えないまま。法律も、昔のままです。
天皇家の方々こそが、この現状はどうしたものか? と困られているかもしれません。
当サイトでは、賛成派と反対派、それぞれの主張にふれながら、あらためて考えてみたい思います。