女性天皇に賛成か反対か
皇位継承(こういけいしょう)は、次の天皇をだれに引きつぐか、ということですが、その引きつぎを女性天皇にしてもよい、という意見と、いや反対、という意見があり、しかも、女性天皇はよいが女系天皇はダメ、と反対する意見もあります。そもそも女系天皇とは何でしょう?
賛成と反対、両方の意見を読みといて、理解していこうと思います。
女性天皇に賛成派の意見
世論調査をすると
女性天皇をみとめることに賛成する数字が、多くの世論調査で高く出ています。
たとえば、共同通信・2020年4月25日より。
Q女性天皇への賛否(さんぴ)
賛成 + どちらかといえば賛成 = 85%
反対 + どちらかといえば反対 = 13%
Q「女系(じょけい)」天皇への賛否(さんぴ)
賛成 + どちらかといえば賛成 = 79%
反対 + どちらかといえば反対 = 19%
ここにある「女系(じょけい)」天皇とは、女性天皇の、その子どもが、皇位を継承することをいいます。
反対派が一番の問題点としているところです。なので、あとの項で図表もつかって説明したいと思います。
なにしろ女性が天皇になることに、最近は賛成する人が多いということは、世論調査で分かります。
憲法を見ると
日本国憲法の条文には次のように書かれています。
第1条【天皇の地位・国民主権(こくみんしゅけん)】
天皇は、日本国の象徴(しょうちょう)であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存(そん)する日本国民の総意そういに基(もと)づく。
第2条【皇位の継承】
皇位は、世襲(せしゅう)のものであって、国会の議決した皇室典範(こうしつてんぱん)の定めるところにより、これを継承する。
第1条を読むと分かりますね、
天皇は、国民一人ひとりがつくる日本国を、たばねる象徴として、いらっしゃるということが。
そしてまた国民全体の思いや考えがあってこそ、天皇がいらっしゃるということが。
では、皇室典範という天皇家の法律を、男子だけでなく、女子の天皇もみとめる、と書きかえたらどうでしょう。
世論調査の数字にもあらわれていますし、国会で話しあって、変えたらいいのでは?
いまの皇位継承問題はそれで解決すると思います。
──というように、女性天皇賛成派の意見は、わりあい短くかんたんにまとめることができました。