
有識者会議の初会合©毎日新聞社 竹内幹氏撮影
安定的な皇位継承策を議論する政府の有識者会議(座長・清家篤元慶応義塾長)は、これまでに出された意見の、一部分を整理してまとめました。
それは、天皇の子や孫にあたる内親王や女性皇族が、結婚した後も皇室に残る、つまり皇族のままでいる、という案に関してです。
そして有識者会議は今回、その女性皇族の配偶者と子どもは、さしあたり皇族としない、と意見をまとめました。
これは秋篠宮さまの長女眞子さまと、小室圭さんの結婚問題が、いまだに週刊誌ネタにされバッシングされもしているため、小室圭さんは、たとえ眞子さまと結婚しても皇族にはしない、と決めたことになります。
自民党内の保守派とそこに賛同する世論への配慮が、政府と有識者会議にはあるため、上記の点は特に、これまでの会合でも問題にされていました。
しかし、そうはいっても、男性皇族が結婚した時には、その配偶者や子どもは、皇族となる、と決まっています。そこは女性皇族の場合とはまったく違っています。
なぜそんな差があるのかは、話し合われていません。
また、女性皇族と配偶者の間に生まれた子どもの、将来についても意見集約がされていません。
とりあえず小室圭さんは皇族としない、だけは決めたが、あとの重要な案件は、秋の総選挙もみすえて、将来的な課題とし改めて議論する、などと言って政府は先送りしているふうです。
有識者会議をもうけて皇位継承問題についての話し合いを重ねている、というポーズだけがつづいていくのでしょうか。
もちろん結論は拙速に出せるものではないです。
けれども当事者である皇族の方々が、一番たいへんな思いでいるのかもしれません。今のままでは、将来設計もできずに日々が過ぎていくだけですから。
国会で議論をはやく始めるべきだと思います。